離婚回避に冷却期間は有効かどうかについて解説します。いま、離婚の危機で、どうしていいか分からない方は、ぜひ参考にして下さいね。
離婚回避に冷却期間は効果的なことが多い。
離婚回避に冷却期間は効果的なことが多いです。
相手の離婚の意思を尊重しつつ、まずは別居という形をとり、その期間でなんとかする。というような感じですね。
一番まずいのは、離婚したい相手と無理矢理一緒に暮らすケース。
この場合、相手は「どうやったらこの状況から抜け出せるのか」というような思考にロックしてしまい、あなたのこと、あなたと一緒に暮らすことが更に嫌になりがちです。
とはいえ状況によっては別居という形が取れないこともあるかもしれません。この場合、シェアハウスで他人と暮らすような感覚で過ごす必要があります。
さて、実は、状況によっては冷却期間を必要としない場合もあります。
ケースバイケースですので、離婚を回避しよう=冷却期間を置こう。と安易に考えるのはやめましょう。
では、具体的にケース毎の最善な対処方法を考えていきましょう。
相手が感情的になっている場合
例えば、喧嘩などが原因で、相手が感情的に別れを切り出してきたケース。
この場合、2つのパターンが考えられます。
一つは、別れを切り出すことで、あなたの気持ちを確かめようとしている。あなたを傷つけようとしている。自分がどれだけ苦しんでいるか。ということをあなたに伝えようとしている。というように、相手から出た「離婚したい』という言葉が、言葉そのままの意図ではない場合です。
この場合、冷却期間を置こうとこちらから提案すると、相手からはドライな対応に見えてしまい「自分に対しての気持ちはこんなものなのか」と、思われむしろ関係を悪くしてしまうリスクが高いです。
まずは相手と話し合い、自分にとって相手がどれだけ大切なのか、ということを伝えることが肝心です。それでも相手の感情が落ち着かないようであれば、とりあえず数日ホテルで暮らすから、来週もう一度話したい。というような感じで、少しだけ冷却期間を置くのがベターです。
ちなみに、離婚したい。別れたい。というような言葉で相手の気持ちを図るような人は、自意識過剰、プライドが高い、恋愛の優先順位が高いような方に多いです。
もう一つは、相手に余裕がなく追い込まれているような場合です。
仕事の人間関係や将来不安が原因であることが多いですが、精神的に追い込まれているので、求められることに応じる余裕が無くなってしまっており、あなたの存在が邪魔、もしくはあなたの欲求を満たすことができないので一緒にいることがお互いにとってマイナスにしかならないと思えてしまっているわけです。
この場合、まずは相手が精神的に余裕が出てこない限り、なかなか難しいです。あなたが「あなたに負担をかけないように変わるから。」と言っても、相手にとってはそれすら負担となってしまうわけです。
相手が精神的に落ち着いて余裕が出てくるまで冷却期間を置くしかないわけですが、こういった状況になっている場合にとても多いのが、別れを切り出された側が、相手に求めることが多い。相手への期待が強い。ということがあります。
「なんで連絡くれないの?」「なんでこんなことができないの?」みたいな事を結構言ってしまうタイプ。自立しきれておらず、パートナーに対する期待や依存が強いわけですね。それは長い付き合いの中で相手には理解されてしまっていますから、冷却期間を置いた場合に、これをある程度は相手が理論的に理解できるよう、回答を用意しておく必要があるでしょう。趣味や仕事に没頭することで、恋愛の順位をかなり下げることができた。みたいなことですね。
相手が冷静に別れを切り出してきた場合
相手が冷静に別れを切り出してきている場合、「別れた方がいい」という理屈が完全に出来上がってしまっているので、ちょっとやそっとでは離婚を回避することができません。
この場合、一番やってはいけないのは、感情をぶつけてしまうこと。もちろん、大切な人に別れたいと言われたら心穏やかでいられるわけはありませんから、泣いてしまったりすることは避けられないと思います。ただ、あくまで話し合う。というベースは崩さないようにしましょう。
相手が冷静な場合、あなたが感情的になればなるほど、相手の頭はどんどん冷めてしまいます。
感情的な人とは話し合ってもしょうがない。とにかく無理矢理でも離婚を成立させなくては。どうやって離婚しよう。というような思考になってしまうわけです。
感情的でなくとも、あなたが相手の気持ちを理解できない、離婚は絶対に嫌だ。という態度をとってしまうと、相手の頭の中は「あなたに離婚を同意させるにはどうしたらいいのか」でいっぱいになってしまい、関係は悪化していくばかりです。
まずは、相手の話に耳を傾け、相手の気持ちを理解することが重要です。「自分の気持ちは分かってもらえた。」と相手に理解してもらうことができれば、それ以上あなたに主張する必要性を感じることはありません。この状況になれば、多少なりあなたの主張が通るようになります。具体的にいえば、「あなたの離婚したい意思は理解したし、離婚を受け入れることがあなたの幸せに繋がると話を聞いて思ったし、離婚に向かっていかないといけないと覚悟を決めないといけないと思った。ただ、まだ頭の中がしっかり整理ができていないし、自分一人で考える時間が欲しい。」
というような感じで、まずは相手の主張を受け入れた上で、距離を置くような形を取ると良いでしょう。
相手が冷静な場合、こちらも冷静に対応することができれば、相手が強硬な態度を示すことはないので、スムーズに冷却期間に入ることは可能です。
ただ、この場合、離婚原因が本質的なことが多く、冷却期間を置き、その期間で原因を改善できるかと言えば、結構なハードルがあります。
いかにこの期間で、相手のことを理解することができ、自らが変われるか。ということが何より大切です。
基本の冷却期間は別居、あなたが出て行く。
先にも言いましたが、一緒に暮らしながら会話をしないだとかそういうのはあまりよくありません。
同じ家にいるだけでイライラさせてしまったり、窮屈な気持ちにさせてしまって、相手が家にいるのが苦痛になってしまうと、益々離婚への意思は強くなってしまいます。
ですから、冷却期間とは基本的には別居期間を指します。
ここで注意点は、あなたが出て行くということです。
相手が出て行ってしまうと、相手と話すことは二度と出来なくなるかもしれません。
例えば、相手が実家に帰って実家で事情を説明したら、ご両親が盾となって、本人が出てこなくなってしまったらどうでしょうか。
こういう最悪な状況は避けなければなりません。
あなたが出て行けば、荷物を取りに帰るなどの理由で、相手のいる家に帰り、その時に会うことが可能なので、あなたが出ていくようにしてください。
離婚回避の場合の冷却期間はどれくらい必要?
状況によってまちまちですが、別居の形をとった場合、長くても半年が限界かと思います。それ以上長いと、相手が「このままで本当に離婚できるのか?」と不安になってくるからです。
無難なやり方とすれば、別居の期間を半年に設定して、冷却期間は4ヶ月くらいとして、その間にいわゆる自分磨きを行うということ。
半年間別居をしましょう。ということを決めて、半年後に自分磨きの成果を見せる復縁活動をしても、相手は「やっと半年経過してこれで離婚できる」と思っているわけですから、タイミングとしては最悪です。
「は?半年別居して、結果別れられないのかよ。」と思われてしまい、相手が強硬になってしまうのは想像が容易いですよね。
別居期間を設定したら、その期間よりも早い段階で、相手に変わった自分を見せていくようにしましょう。